ヨヨギ産のブログ

明日になったら、今日は過去。

子供たちのそばにいた「大人」は、どこに行ったのか?

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photo by Merrimack College

子供たちは、大きくなるまでにいろいろなことを学びます。

学問だけではなく、いろいろな価値観、
社会のルール、善悪、コミュニティ、人付き合いのしかた、
人生観や死生観など、

人が一生で学ぶべきことは
本当に多岐にわたります。


で、今の日本では、
子供に、誰が、何を教えているのか?
と考えてみます。

学業はモチロン学校の先生や塾の先生などだと思いますが、
その他のことを教えるのは、誰の役割なのでしょう?

子供を育てていたのは両親だけじゃない

昔は、子供にいろいろなことを教えていた人たちが、
生活範囲内にたくさんいたと思うのです。

親や学校のほかには、祖父母をはじめ、親戚のおじさんなどや
地域の大人たち
などが、そういった存在だったのでしょう。

地域の大人も、いろいろな年代、いろいろな職業、
いろいろな立場の人たちがいて、
それぞれから違ったことを教わっていたはずです。

しかし、核家族化と地域コミュニティの崩壊で、
そういった存在が少なくなっているのは
事実だと思います。

昔「両親以外の大人たちが子供たちに教えていたもの」は
今は「誰が」教えているのでしょうか?

おそらく、そういう役割の人は
誰もいないのでは?と思います。

そもそも子育て環境内に「大人」が足りない

たとえば今、モンスターペアレンツや、
「先生に全く頼れない」
みたいなことがありますが、

この人たちは、学校と家庭で、
子供が学ぶべき「学業以外の教育」を、
押し付けあって、
骨肉の争いをしているように見えます。

おそらく、その地域の「子供を支える人材」が
「自分たちしかいない」という状況で、とても疲弊し、
子供の将来についての責任感が大きなプレッシャーと
なっているのでしょう。

また、子供を生まない人たちは
「自分が親になれる自信がない」と言う人が多いですが、

子供が生まれたときに、
「周りにいる大人は両親だけ」という環境では
「ぜんぜん足りない」ということを
みんな無意識でわかっている
んだと思うのです。

そして「親以外の大人の役割も自分たち親が背負うべき」
と考えるので「育児ムリ」となってしまう。

「大人」はどこに行ったのか

もっと「両親と学校の先生以外の大人」を子供の周りに置いて、
「子供に学業以外のことを教える役割の存在」を増やすことで、
子供も、両親も、先生も、安心して生活できるのでしょうね。

そして、そのような社会システムを作ることが
今の社会の課題なのでしょう。

「子供にとってどんな役割の大人が必要なのか」をもっと見極めて、
社会システムの中に組み込みなおす必要があるのでは、と
思っています。

「両親以外の大人」を
どうやったら再び「子育て環境」に組み込めるか。

昔、子供のそばにいた大人は、
いまはどこへ行ったのか。

いやすいません、自分は子供を育ててないので、
「育てられた」という立場だけでモノを言ってますが・・・。